【なぜ長期化?】ひきこもり問題を元当事者が考察してみた

実体験/レポ

こんにちは。
こあです。
先日、こんなニュースがありました。

ひきこもり経験者の正直な感想としては、
「このニュースに、どれだけの人が危機感を持ってくれるかな」でした。

また、「ひきこもり問題に、そもそもみんな無関心な気がする。なぜなんだろう?」とも思いました。

そこで今日は、「なぜ、ひきこもり問題は生まれるのか」「なぜ、問題は長期化してしまうのか」について、当事者目線で考えてみました✏

結論を先に言うと、
「プールで泳いでいる人が、泳がない人のことを考えない状態」に似ている

という答えに至りました。
このことを、詳しく書いていきます。

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「集団主義」のフィルターとひきこもり

これまで日本社会では、「集団ルールに沿い、うまくやり続けること」が重んじられてきました。

例えば。

  • 学校 : 同じ制服、同じ授業、全校集会、修学旅行
  • 会社 : 新卒一括採用、永く勤めるほど高い退職金

家庭や学校では「みんな仲良く頑張りましょう」、会社では「且つ、結果も出しましょう」と求めらます。

つまり、「集団の中でうまくやりつつ、勝ち続けるのが優れた大人」と言われてるわけです。いわゆる「集団主義」ですね。

 

あの、率直な感想なんですけど···

 

これ、めちゃくちゃ難しくないですか?😱

 

出来る人は良いと思いますよ。でも私には、超難問でしかありませんでした。

(なので、離脱しました)

 

それが日本社会だ!⚡と言われれば、それまでかも知れません。
この仕組みのメリットも確かにあり、日本経済がそれで発展✨してきたのも事実だと思います。
だから否定しないし、その是非を問うこともしませんが、ここで言いたいのは、

あくまで私の考えですが、「ひきこもり」とは、この集団主義から振り落とされた(と見なされた)人、を言ってるんじゃないかと。

そして、

問題長期化の原因は、それを集団主義の目線で「落ちこぼれ」「自分のせい」「そうしたくてしてるんだろう」否定や偏見で見ていることにあるじゃないか?ということです。

 

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「自分のせい」で済むのなら、こんなに長期化していない

ひきこもり化する要因は複雑に絡み合っている

ひきこもり研究が専門の精神科医、斎藤環氏によると、「ひきこもり」は70年代終わりから存在し始め、80〜90年代に増加したそうです。

そんなに大昔からではないんですね。

ではそもそも、ひきこもりが生まれたきっかけは何だったのでしょう?
考える材料として、私が実際にひきこもりになったルートを紹介します。

  • 0歳:発達障害を持って生まれる
  • 〜中学生:「勉強出来ないとダメ!」としつけられて育つ
  • 〜20歳:元からのコミュ障も相まって、不登校がちになる
  • 20〜22歳:引きこもりになる
  • 23歳〜:なんとか復学、就職 → 休職&退職がちになる(この間、うつなど二次障害有り)
  • 30代半ば〜:自分に合う仕事を選べるようになってくる

👆の通り、正式にひきこもっきたのは20歳〜22歳ですが、その前後も、なっては治る、を繰り返してるので、足掛けずいぶんやってます。

生まれつきの特徴に加え、親も変わり者だったので、自信喪失しながら成長し、学校で友達とうまくやれませんでした。

それでもなんとか卒業しましたが、社会に出るといよいよ誤魔化しがきかず、職を点々としました。

(我ながら、ひきこもりのエリートコースだと自負してます😁。詳しくは👇)

そしてこれを書いている今現在も、「治ったか?」と問われると疑問で(仕事はしていても)、心の根っこに「ひきこもりマインド」を飼っています。

やるつもりは無いですが、もし過去の職種を選んだら、秒速で辞めるか、病む自信があります。

 

つまり、

ひきこもりは、「本人の特性」と「外部(親、学校などの社会)との関わり」両方が作用してなるもので、「表面化していなくてもあるときそうなったり、再び始まることもある」と言えます。

親のしつけ、本人の性格、突発的な出来事だけでひきこもりになるほど、人間は単純じゃないのです。

 

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ひきこもるかどうかを左右する?重要なスタート地点

「ひこもりが、本人の内外、両方が要因でなりうる」という話をしました。
その「自分の内面」について、とても重要な鍵を握ると実感してるものがあります。

「自己肯定感」です。

自己肯定感とは(中略)そのままの自分を認め受け入れ、「自分は大切な存在だ」「自分はかけがえのない存在」だと思える心の状態(中略)。

この感覚を持てると(中略)他者からも尊重され、お互いに尊重し合える関係が作れます。

出典:自己肯定感 とは| 一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会

 

一言で言うと、「自分は自分のままで、大丈夫❗」と、いう感情のことです。
「え、当たり前じゃん」と思いますか?いえいえ。そうじゃないんですよ!!(力説)
そう思える人は、自己肯定感がちゃんと育まれた人です。そうじゃない人も、いるんです。

この「自己肯定感」を持っていないと、人生で「つまづいても、踏ん張る」「失敗しても、やり直す」が、とたんに難しくなるんです。

 

うさ
うさ

うーん、イマイチ分かんないんだけど。つまりどういうこと???

こあ
こあ

確かに「自己肯定感」って難しい表現だよね。じゃあもうちょっと具体的にイメージしてみよう!

 

臨床心理士で元立命館大学教授の高垣忠一郎氏は、自己肯定感のことを、「心の浮き輪 」のようなものだ、と言っています。

海水浴やプールで遊ぶとき、浮き輪 があれば、水面に楽に浮くことができるし、浮いたまま、友達との会話を楽しんだり、リラックスして寝たりすることもできます。

浮き輪がないと、浮いているということだけで、すでに相当エネルギーを消費しています。そのうえに、例えばビーチボールで遊ぶとなれば、ものすごく疲れます。

ところが浮き輪がある人は、浮くことに対してはエネルギーは必要ないので、ボールのやりとりもわりと楽しめます。

出典:明橋大二著『3~6歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス』

 

うさ
うさ

なるほど。「自己肯定感がないと、ものすごくしんどい」ってことは、想像できたかな。

こあ
こあ

泳げる人が泳げない人のことを想像するのって、難しかったりするからね。

 

自己肯定感が最初に育まれる場所は?

この話が子育て本で語られていることから分かるように、自己肯定感が最初に育つ場所は家庭、親子関係です。
このスタート地点で健やかな自己肯定感が育つか否かが、その後の人生に大きく影響します。
ひきこもりになる人の多くは、この「自己肯定感が著しく低い」という研究結果があります。
つまり、親子関係でつまづいているケースが多いのです。
2019年3月に内閣府が発表した統計結果は、中高年(40〜64歳)のひきこもり人口が60万人超と伝えています。
これは、39歳以下のひきこもり人口を上回っています。

中高年の親世代(7~80代)と言えば、高度経済成長時代の日本をバリバリ引っ張ってきた人たちです。
自分たちが頑張ってきたから、つい子供にも「お前もそこで頑張れ!」と言ってしまう。

そんな風潮が影響している可能性を、ジャーナリストの池上正樹氏が指摘しています。

今の70代、80代である団塊世代以上は、今のポジションを勝ち取ってきたという成功体験を持っている人が多いので、頑張らない子どもの精神や根性の問題と考える親も多い。そうして家族が隠し続ける状況がずっと続き、親の葬式などではじめてひきこもっていた子の存在が顕在化することも少なくない。

出典:ひきこもりはなぜ長期化したか? 池上正樹さんに聞く、ひきこもりの実態(NHKハートネット)

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まとめ

高垣忠一郎氏の表現を借りて、「仕事をすること」「プールで泳ぐこと」に例えます。

すると、ひきこもることは、「浮き輪が弱くて泳げない人が、プールから出る」こと。

それを問題視することは、その人を見て「大変だ、泳がないでずっと休んでる人がいる」と言うこと。

否定、偏見は「泳がないダメなヤツ」「泳げないのが悪い」「泳ぎたくないんでしょ」と言うことになります。

「泳ぐ気力すらない」「泳ぎたくても泳げない」「傷を追っている」とは、想像されません。

でももっと怖いのは、「泳がない人がいるなんて、目にも入っていない」人もいるということです。

これと同じことが現実で起きていて、世間が問題視しづらい状況なのでは、という結論に至りました。

 

でもここまで考えてみて、素朴な疑問が湧いてきます。

「泳ぐ場所はそのプールしかないの?」

「そのプール、いつまで存在するの?」

「どこで泳ぐかを決めるのは、どうしてこんなに難しいんだろう?」

 

これについてはまたいつか、書きたいと思います。

 

おわり